【企業見学シャトル便レポート】ちずDeer’s&わかさ29工房

令和2年12月24日(木)、ちずDeer’sとわかさ29工房の見学を行いました!

ちずDeer’s 

【設立】2018年4月  【従業員】1名  【業種】ジビエ解体処理

【所在】鳥取県八頭郡智頭町東宇塚11-1

【概要】地域創生連携活動コンソーシアムに参加している鳥取県智頭町において、町内初のジビエ解体処理施設として開業。シカによる農林業の食害に苦しむ地元の要望を受け、代表である赤堀氏がわかさ29工房の河戸氏の元で修業した後開業し、「とっとりジビエ」の活用の推進を担っている。

 

〇わかさ29工房

【設立】2013年7月  【従業員】5名  【業種】ジビエ解体処理

【所在】鳥取県八頭郡若桜町若桜999-1

【概要】若桜町が事業実施主体となり、近年シカ等により深刻になっている農林業被害を解消するため、また捕獲後の獣肉の有効活用を目指して2012年に獣肉解体処理施設を建設し、翌年7月から本格稼働している。維持管理は若桜町、八頭町が行い、猪鹿庵(ジビエアン)が指定管理者となっている。

 

〇今回、面談いただいた方々

・赤堀 広之 様(ちずDeer’s 代表 )

・河戸 建樹 様(わかさ29工房 施設管理責任者)

 

<学生からの感想> 

~参加学生:6名(農学部5名、医学部1名)

 1.参加して印象に残ったこと、学んだこと

・解体の現場を見たのは初めてであり、とても印象に残った。

・搬入後の各行程で衛生管理がしっかりなされており、特に内臓の摘出や皮はぎは大

きさの違いはあっても部屋を分けて行われていたことや、ダニや細菌に対して注意

深く対処されていたこと。

・捕獲量は、シカとイノシシではシカの方が多く、ちずDeer’sは、智頭町を中心に、わかさ29工房では八頭町と若桜町からの受け入れとしている。猟師自ら解体するのではなく、捕獲され、と殺されたたものを解体し、販売している形であり、捕獲した猟師にはシカ1頭で1万8千円とのことである。

・解体されたばかりのシカを見るのは初めてだったのでとても衝撃的だった。現在

鳥獣被害の件数が増加しており、それに伴いジビエ料理の認知が高まっていることをニュースで聞いたが、シカ1頭からどれ位の可食部位が得られるのか(3割ほどしか肉が採れない)、残った部位はペットフードに回されるなど(ペットフードの方が出荷量が多い)、貴重な話を聞くことが出来た。

・ひずめの洗浄や、毛をバーナーで焙ったりと野生動物にたいする衛生面への徹底を見ることが出来た。

・猟師の高齢化が問題となっており、担い手の育成と、狩猟システムの見直しや開発が必要であると思った。

 

2.企業の良かった点、気になった点

・ちづDeer’s では1名、わかさ29工房では5名が従事しておられ、人数に応じて

ちづDeer’sでは1日1頭ほどの解体に対し、わかさ29工房では、1日に10頭が解体されていた(令和元年度では3,030頭を処理とのこと)。

・わかさ29工房では、ジビエの肉としての利用の他に、皮をなめしたり、残った肉をペットフードにしたりと、無駄を最小限に処理されていた。ジビエの肉は都会地のレストランなどに卸されたり、また長野県ではジビエの肉をストックするセンターが設置され、外食産業へ供給されている旨のお話も聞けた。

・私たちの質問に丁寧に答えていただき、とても有難かった。また、以前から何故、地元スーパーのサンマートにだけジビエ関連の商品が店頭販売されているのか気になっていたが、地域の活性化のための店頭販売と知り感動した。

・地域おこし隊の方が解体作業に携わっておられることより、外部から担い手を引き込む

ことも可能だと思った。

・なめした皮や角を使った製品を見てみたい。

・狩猟免許の取得を考えているので、とても参考になった(女子学生)。

 

3.企業への要望や提案

・短期のインターンシップなど多くの学生が地元企業に関わる機会を増やし、若者の就業について理解を深めれる機会を作ってほしい。

・またの機会で、しかけの罠や狩猟現場を見てみたい。

・大学の学食とコラボして、ジビエ料理が体験できたら面白い。

等々                                  以上

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